私の織機には、小さな時計がぶら下がっています。
文字盤の大きさが腕時計サイズの、小さな時計です。
先日、この時計の電池が切れてしまいました。
後ろを振り返ればデジタル時計が見えるのですが
織る動作の中でチラッと時間を確認できるこの小さな時計が使えないとなると
なぜかとっても落ち着かず
早速電池を買ってきて、復活してもらいました。
この小さな時計は、OL時代に誕生日のお祝いで上司にいただいたものです。
当時、私と同世代の同じ係員はとても気配りができる娘で
その上司の誕生日にプレゼントを贈ろうと提案され
そのまま連名でプレゼントを渡しました。
そのお返しのようなものだったのでしょう。
私は便乗プレゼントだったのに、しかも本当にちょっとしたものだったのに
気を遣わせてしまったことを何となく申し訳なく思っていたのですが
更に夕方帰る前の時間には、私宛の花束が届きました。
生まれて初めてもらった花束だったので、とっても感動したのを覚えています。
とっても無口で私語はせず、笑顔は殆んど見せず、もちろん冗談も言わないその上司は
20代前半の私には苦手な上司だったのですが
ちゃんと部下の誕生日を確認してプレゼントを贈るという
その人柄の優しい面を見られたようでとっても嬉しく
また人は表面だけで判断してはいけないということを学んだようで
印象的な出来事になりました。
その日のことは、20年くらい経った今でもはっきりと覚えています。
上司は、そのあとすぐに県外に異動になり再会することもなく退職されました。
時計を贈ったことなど覚えていないかもしれませんが・・・
私と共に転職を経た今でも、ちゃんと活躍してもらっていますよー(^^)